【アメリカの歴史】20.トランプ政権の誕生とアメリカの分断(2017- )
2016年7月、共和党予備選挙で正式に大統領候補に指名されたドナルド・トランプは、2016年11月の2016年アメリカ合衆国大統領選挙の一般投票でも、民主党指名候補のヒラリー・クリントンらを相手に、アメリカの大手マスコミの殆どを敵に回しての選挙戦の末、全米で過半数の選挙人を獲得し勝利した。
民主党バラク・オバマの後任として、2017年1月20日に第45代アメリカ合衆国大統領に就任した。その並外れた言動から暴言王とも称され、実業家出身で政治経歴のないドナルド・トランプが大統領に選ばれたこと自体、異例中の異例で世界中のマスコミを驚かせた。
2017年1月20日、第45代アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプの就任式が挙行され、就任式のテーマは"Uniquely American"としてアメリカの独自性を強調し、"united behind an enduring republic" というフレーズで「アメリカ・ファースト」での国民的統合を訴えた。
民主党バラク・オバマの後任として、2017年1月20日に第45代アメリカ合衆国大統領に就任した。その並外れた言動から暴言王とも称され、実業家出身で政治経歴のないドナルド・トランプが大統領に選ばれたこと自体、異例中の異例で世界中のマスコミを驚かせた。
2017年1月20日、第45代アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプの就任式が挙行され、就任式のテーマは"Uniquely American"としてアメリカの独自性を強調し、"united behind an enduring republic" というフレーズで「アメリカ・ファースト」での国民的統合を訴えた。
しかし、野党である民主党の議員らが就任式の出席を拒否し、著名な芸能人も大統領就任式への出演依頼を拒否し、アメリカ国内の各j地では、トランプの大統領就任に反対するデモが実施され、新大統領の歓迎ムードに水をさす雰囲気が大きく報道された。
トランプ大統領は就任すると幾つもの大統領令などを発し、「医療保険制度改革(オバマケア)の撤廃」「環太平洋パートナーシップ(TPP)からの撤退」「メキシコなどからの不法移民規制」「気候変動の多国間協定(パリ協定)からの離脱」「イラン核合意からの離脱」「国連人権理事会(UNHRC)からの離脱」「キューバとの国交正常化の否定」など、前任のオバマ民主党政権の政策を全否定する政策を展開した。
トランプの政策的主張は共和党の主流派とは大きく異なっており、共和党主流はトランプに批判的な意見が多い。そもそも、かつては民主党員であり、合衆国改革党にも所属していた。2012年アメリカ合衆国大統領選挙では、世論調査で共和党の候補として2位の支持率を獲得したが、不出馬を表明した。2016年大統領選で共和党から出馬したが、出馬表明の場でトランプは、メキシコからの移民や不法入国者を犯罪者扱いする破天荒な発言をし、増大するヒスパニック(中南米)系住民の反発を受けた。
トランプの政策的主張は共和党の主流派とは大きく異なっており、共和党主流はトランプに批判的な意見が多い。そもそも、かつては民主党員であり、合衆国改革党にも所属していた。2012年アメリカ合衆国大統領選挙では、世論調査で共和党の候補として2位の支持率を獲得したが、不出馬を表明した。2016年大統領選で共和党から出馬したが、出馬表明の場でトランプは、メキシコからの移民や不法入国者を犯罪者扱いする破天荒な発言をし、増大するヒスパニック(中南米)系住民の反発を受けた。
その後も様々な問題発言を発しながらも、トランプは共和党の指名候補争いでトップの支持率を保ち続け、ついに共和党の大統領候補になったが、トランプ人気の高まりとともに、共和党支持者の中からも反トランプの声が強くなった。しかしあれよあれよという間に、実業家出身で政治経歴のないドナルド・トランプが、元ファーストレディの民主党候補ヒラリー・クリントンを破り当選を果たし大統領に選出されてしまった。
ドナルド・トランプは金持ちであるが、不動産業で成り上がった成金に過ぎず、ウォール街を支配する金融大資本とは無縁だった。むしろウォール街側は、反トランプの広告に何百万ドルも使って、トランプの勝利を阻もうとしたと言われる。
さらに、ニューヨークタイムズなど主要ジャーナリズムやCNNなど大手TV局といったメジャーなマスコミが、こぞってトランプ批判を繰り返した。そして大都市のインテリ層も粗雑な言動のトランプを毛嫌いし、学生など若者も反トランプのデモを展開した。表に流れる情報は、圧倒的に反トランプ一色だった。
さらに、ニューヨークタイムズなど主要ジャーナリズムやCNNなど大手TV局といったメジャーなマスコミが、こぞってトランプ批判を繰り返した。そして大都市のインテリ層も粗雑な言動のトランプを毛嫌いし、学生など若者も反トランプのデモを展開した。表に流れる情報は、圧倒的に反トランプ一色だった。
しかしトランプが勝利したことで、やっとトランプ側の支持層の分析が始まった。大手のジャーナリズムは、「高校を出ていない白人」「農業や製造業といった古い産業の底辺」とし、「高卒の白人、特に男」「下流労働者で非民主的な思想の持ち主」だと分析した。しかしこれらの表層分析では、決して「トランプ人気」の源流を抉り出せなかった。
2020年アメリカ合衆国大統領選挙では、コロナウイルス感染症への対策ミスなどで、土壇場で民主党バイデン候補に敗れることになるが、それでも全米で7,400万票を獲得するなどバイデンに肉薄した。これだけ根強いトランプ支持者は、どこから「湧いてきた」のだろうか。それは、いまだまともな解析がなされたとは言い難い。
2020年アメリカ合衆国大統領選挙では、コロナウイルス感染症への対策ミスなどで、土壇場で民主党バイデン候補に敗れることになるが、それでも全米で7,400万票を獲得するなどバイデンに肉薄した。これだけ根強いトランプ支持者は、どこから「湧いてきた」のだろうか。それは、いまだまともな解析がなされたとは言い難い。
ラストベルトと呼ばれる廃れた工業地域の労働者、いまだ進化論を認めないキリスト教原理主義の福音派(evangelical)、ヒルビリーやレッドネックと呼ばれる半野蛮化した白人貧困層、これらは近代産業の進展とグローバル化の世界に置いていかれた層として、社会の底辺に沈潜していた。それらのゾンビが、トランプの「アメリカ・ファースト」に目覚めさせられたというのは、一つの視点ではなかろうか。
アメリカのサブカルチャーの歴史をたどってみると、うなずけることが多い。かつてトランプ政権が誕生したときに書いたものを、下記にリンクしておく。
アメリカのサブカルチャーの歴史をたどってみると、うなずけることが多い。かつてトランプ政権が誕生したときに書いたものを、下記にリンクしておく。
「トランプ現象」と「負け犬白人」たち https://naniuji.hatenablog.com/entry/20170203
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